【特集】全国の校友に会いに行く in 栃木
日本各地にいる卒業生を訪ね、地域に根ざした暮らしぶりを聞きながら、地元のいいところ、おいしいものを紹介してもらう新企画です。第一弾は栃木県。校友のおすすめを巡って、栃木を旅してみてはいかがですか?

日本各地にいる卒業生を訪ね、地域に根ざした暮らしぶりを聞きながら、地元のいいところ、おいしいものを紹介してもらう新企画です。第一弾は栃木県。校友のおすすめを巡って、栃木を旅してみてはいかがですか?
佐野ラーメン、いもフライがご当地グルメとして有名な佐野市で、それに続く第三の地域グルメとして考案されたのがソースで味付けをした「佐野黒から揚げ」だ。ソース文化が根付いている佐野市の特性を生かしたこの唐揚げは、「子どもたちのために地域を盛り上げたい」と考えた父親たちがプロジェクトを立ち上げ、商品開発したと言う。そんな郷土愛のつまった「佐野黒から揚げ」と「佐野市」の認知度を高めたいと、「母校である文教大学で販売してもらえないか」と考えたのが、当時佐野市の職員としてシティプロモーションを担当していた二宮和也さんである。
「卒業してから10年近くが経っていましたので、伝手を頼って職員の方の中に知り合いを探し、営業させていただきました。ご担当いただいた方がそれは親身になってくださり、学食や学園祭での販売を考えてくださったのですが……」
結果として、翌年2019年に襲った東日本台風の被害が深刻で、市職員として対応に追われてそれどころではなくなってしまった。しかしこの時のご縁は、数年後に別の形で花を咲かせる。2022年、文化資源の開発や地域活性化をテーマに活動している国際学部の清水麻帆先生が、「連携できる自治体を探しているが、佐野市はどうだろうか」という連絡をもらったのだ。
折りしも、二宮さんは観光協会に出向したばかり。二つ返事でオファーを受け入れ、新しいご当地グルメで佐野市をアピールし観光の活性化へつなげようと、清水ゼミの学生たちとの商品開発が始まった。佐野ラーメンをモチーフにしたスィーツ「佐野らーめんソフト」を皮切りに、「耳うどんおしるこ」「ハラールメニュー(ピタパン&ポタージュ)」……。その後二宮さんは観光協会を異動になったが、清水ゼミとの連携プロジェクトは後任者に引き継がれ、毎年新しい商品が誕生している。
「学生たちは思いがけない視点や発想からアイデアを出してくれるので、いつも驚かされていました。また彼らの話を聞くと市内の事業者さんも刺激を受け、快く応じてくれる。商品開発だけではない、地域づくりとしての相乗効果が上がっていると思います」
母校の後輩たちの活躍をこのように分析しつつ、「文教大学に進学してよかった。そう実感できる今が一番、文教愛を強く感じています」と二宮さん笑う。
二宮さんの学年は2011年3月に発生した東日本大震災のため、卒業式が挙行されなかった。同級生たちと卒業を祝うことができなかった思いから、今年3月、越谷キャンパスで有志による卒業式が開かれた。卒業以来バラバラになっていた同級生と再会し、とても良い時間を過ごすことができた。そして大学時代の学び、経験、つながりが、今の自分を作っている。そんな風に感じることができたと言う。
在学中よりも今の方が「文教愛」は強くなっているんですよね(笑)。卒業したら終わりではなく、「文教人」としての自分を意識するようにもなりました。4年間を文教で過ごしたからこそ今がある。大学とのご縁、人とのご縁に心から感謝しています。
