【特集】全国の校友に会いに行く in 栃木
日本各地にいる卒業生を訪ね、地域に根ざした暮らしぶりを聞きながら、地元のいいところ、おいしいものを紹介してもらう新企画です。第一弾は栃木県。校友のおすすめを巡って、栃木を旅してみてはいかがですか?

日本各地にいる卒業生を訪ね、地域に根ざした暮らしぶりを聞きながら、地元のいいところ、おいしいものを紹介してもらう新企画です。第一弾は栃木県。校友のおすすめを巡って、栃木を旅してみてはいかがですか?
有川浩著『塩の街』『空の中』『海の底』の自衛隊三部作。森登美彦著『夜は短し歩けよ乙女』。読んでいた本のタイトルから当時を思い出すことがあるが、現在佐野市職員として観光推進課で働く中嶋佐季さんにとって思い出深いのは、上述の著作だ。佐野市の出身で、自宅から毎日2時間かけて越谷キャンパスまで通った。本好きの中嶋さんにとって通学の時間は、誰にも邪魔されない読書の時間である。前出の本の影響から、いっときは防衛省に入省することを目指したこともあり、それが結果としては現職につながっていると言う。
「もともとはカウンセラーになりたくて、臨床心理学科に進学しました。何かしらの形で、人の役に立ちたいという気持ちがあったんです。お金を稼ぐことにはあまり興味を持てなくて、人のために仕事をしたいと思ってきました」
市職員としての仕事は、これまでに福祉、医療、教育、観光の部署に配属になり、その時々で「お役に立てることをする」ことを自分に課してきた。観光協会に出向となった時には、文化資源の開発や地域活性化をテーマに活動している文教大学清水麻帆先生のゼミの学生たちと、佐野市の新しいご当地グルメを考えるプロジェクトにも携わる。佐野市で生まれ育った自分とはまったく異なる視点からさまざまな提案をしてくれる学生たちに驚かされつつ、学生たちと市内の事業者たちの橋渡しに奔走した。母校の後輩たちと地域を盛り上げるために形のあるものを作る仕事は、地域のために働いている実感を持つことができてうれしかったと話す。
大学時代はトランポリン部に所属(現在は廃部)。週3回の練習に加え、昼練といってお昼休みに練習することもあった。性別に関係ない練習メニューで、男子と同じ筋肉トレーニングを積んだ。「それまでトランポリンの経験はなく、好奇心だけで入部した」と言うが、途中で辞めることはなかった。先輩・後輩の関係、礼儀作法など体育会の特有の厳しさの中で、人間的に鍛えられた。
「正直、厳しいなと思うようなこともたくさん経験しましたが、おかげで強くなりました。社会人として通用する礼儀も教わりましたし、成長できたと思います」
一番の思い出は、全国学生選手権の遠征だ。北海道や石川県へ行き、大会が終われば束の間の休みで仲間と観光をして楽しんだ。また飲み会が多い部で、越谷キャンパスのある北越谷周辺で酒宴をはった。部員との楽しかったひとときが今でも忘れられないとほほ笑む。
「越谷キャンパスはそばに元荒川が流れ、橋を渡って学校へ行くというアプローチが小説みたいで好きでした。いま越谷キャンパスに行ったら、当時の思い出が蘇り、泣いてしまうかもしれません」
毎日2時間かけて通学をしながらも部活に精を出した大学生活で、人は、人との関わりの中で学び、成長していくことを教えていただきました。人として社会人として、少しずつでも成長していきたいと日々を生きています。
