【特集】全国の校友に会いに行く in 北海道
日本各地にいる卒業生を訪ね、地域に根ざした暮らしぶりを聞きながら、地元のいいところ、おいしいものを紹介してもらう企画です。第二弾は北海道。校友のおすすめを巡って、北海道を旅してみてはいかがですか?

日本各地にいる卒業生を訪ね、地域に根ざした暮らしぶりを聞きながら、地元のいいところ、おいしいものを紹介してもらう企画です。第二弾は北海道。校友のおすすめを巡って、北海道を旅してみてはいかがですか?
「犬はずっと好きでした。でも、まさか仕事になるとは思っていなかったですね」
そう笑う奥山直美さんは、北海道で「奥山ドッグトレーニング」を主宰するドッグトレーナーだ。しつけ相談やディスクドッグの訓練、セラピードッグ活動など、多岐にわたる活動を続けている。
青森県で育った奥山さんは、幼い頃から犬が身近にいる環境で育った。父親が猟犬を飼っていたこともあり、「犬のいない生活は大学時代くらい」と振り返る。一方で、障がいのある子どもたちを支える仕事にも関心を持っていた。近所に施設があり、幼少期から利用者を見かける中で、「サポートする側に興味を持った」という。
文教大学教育学部に進学後は、越谷キャンパスの穏やかな環境の中で、多くの仲間と出会った。「川沿いで四季も感じられて、とてもいい環境だった」と懐かしむ。
卒業後は北海道で特別支援教育の教員として11年間勤務。行事運営など大きな役割も任され、充実した日々を送っていた。しかし、家族や愛犬との別れを経験する中で、「このまま忙しいだけで人生が終わるのかな」と考えるようになったという。
先のことを考えず、ひとまず教員を退職。「まずは好きなことをやろう」と打ち込んだのが、愛犬とのディスクドッグ競技だった。そして2005年、世界大会に初出場ながら決勝進出、トップ10入りを果たす。「楽しんでいただけなんですけどね」と語るが、その実績が転機となり「プロになった方がいい」とその力を見込まれ、ドッグトレーナーとして活動を始めることになる。
現在は「奥山ドッグトレーニング」を主宰し、吠えや散歩の悩みなど一般的なしつけ相談を受けながら、セラピードッグの育成と普及にも力を注ぐ。セラピードッグは、病院や高齢者施設、重症心身障がい者病棟などを訪問し、人と触れ合う訓練がなされた犬のこと。「犬に触れることで表情が変わる方も多いんです」と話す。
活動を支えるのは、現在ともに暮らす3頭の犬たち。奥山さんが大切にしているのは、「犬の個性を理解すること」だ。同じ訓練を一律に行うのではなく、その犬が得意なことを見極める。これまで、吠え癖に悩んでいた犬が、飼い主の努力とトレーニングを重ねることで、セラピードッグとして活躍するまでに成長した例もある。
「かわいいだけでは続かない。でも、犬と人が一緒に成長していけるんです」
一方で、セラピードッグの世界には課題もある。犬が活動できる期間は限られ、後継となる犬や指導者の育成が欠かせない。近年は、セラピードッグそのものだけでなく、活動を支える“人”を育てる必要性も強く感じているという。
教員時代に培った“人を支える力”と、犬と向き合ってきた経験。その両方が、現在の活動につながっている。「大きなことはできないんですけど、少しでも人の役に立てれば」。犬と人、その双方に寄り添う奥山さんの歩みは、今も続いている。
北海道十勝管内で、各家庭の事情に合わせた犬のしつけ方法を提案する教室をはじめ、目的に沿った犬の訓練を行う教室。ディスクドッグ(USDDN)世界全米選手権2年連続入賞の実績があるディスクドッグトレーニングや飲食店に一緒に行くためのカフェレッスンなどを多彩に展開。有償ボランティアでアニマルセラピーも行っています。

