
モータースポーツの中でも、人とマシンの一体感を最も強く味わうことができると言われている「カート競技」。競技用のレーシングカートは時速100㎞以上でサーキットを駆け抜け、そのスピードと激しいバトルが多くの人を魅了している。さまざまなカテゴリーでレースが行われる中、国内最高峰の全日本カート選手権に中学3年から参戦し、頂点を目指して戦っているのが岡澤圭吾さんだ。
岡澤さんは、4歳で父に連れられてキッズサーキットへ行き、初めてカートに乗った。カートをおもしろいと思った最初の記憶は、初めてレースに出た5歳のとき。「1人で走る練習とは全然違って、レースは抜いたり抜かれたりするのがとてもおもしろかったんです。そのとき3位になれたこともうれしくて、本格的にカートを始めました」
これまでに、小中学生が参加するジュニアカート選手権で2度優勝し、昨年は全日本選手権FS-125CIK部門第4戦で3位入賞も果たした。現在は、全日本選手権の最上位クラスで“カートのF1”とも呼ばれるOKクラスに出場し、大人のトップドライバーや同世代のライバルとしのぎを削っている。
*カートレースとは、シンプルな構造の競技用車両を使った、子どもから大人まで楽しめるモータースポーツ
車体がコンパクトで俊敏な動きが可能なカートは、コーナーでもスピードが落ちず、抜きつ抜かれつの激しい攻防が繰り広げられる。車高が低いため、ドライバーの体感速度は自動車以上に速いが、「全然怖くないです。小さい頃から乗って慣れていますから」と岡澤さんは笑う。勝つためには、スピードだけでなく、ギリギリを攻めるコーナリングやブレーキの技術、仕掛けるポイントの見極め、タイヤを消耗させない走り方など、さまざまな能力も必要だ。技術やレース勘を鍛えるため、週末には千葉県などのサーキットで練習を重ね、トレーニングで筋力や体力の強化も図っている。
技術、体力以上に岡澤さんの走りを支えているのが精神力だ。「調子が悪いときでも、必ず『絶対に勝つ』という気持ちでレースに臨んでいます。最後まで諦めず、大事なときに決めきる気持ちの強さは、誰にも負けません」。レース前日には、必ず大好物のカツ丼を食べて気持ちを高めている。
今の目標は、OKクラスの年間チャンピオンになること。その先には、スーパーGTやスーパーフォーミュラという大きな目標がある。さらなる高みを目指して、ライバルたちと切磋琢磨しながら成長を続けていく。
