
文教大学父母と教職員の会(以下、父母教)は、2026年度に設立50周年を迎える。「学生たちのよきアドバイザーとして」「父母と大学の情報交換の場として」「同郷の父母・学生・卒業生の集まりの場として」を目的として1976年に発足した。父母教にはさらに、同郷の父母が集まる支部があり、1980年には全都道府県支部が設立完了している。このうち、大学近郊にある7支部と教職員からなる運営委員によって父母教が運営されている。2024年から会長を務める中井昌典さんが、初めて父母教の活動に参加したのも支部の催しだった。「娘が入学した2018年、埼玉支部主催のバス研修会に参加しました。娘が卒業した後も、お世話になった大学に恩返しをしたいという思いで父母教の運営に携わってきました」。
父母教の主な活動は、学生への支援と会員(保護者や保証人)への支援である。学生に向けては、大学と協同で「100円朝食」を提供している。「朝からしっかり食べて授業に臨めるよう、授業期間は全キャンパスで毎日実施しています」。
会員に対する支援としては、毎年6-7月に実施する「父母のための一日大学」、11-12月の「親と子のための進路問題研修会」がある。「一日大学」では、教員による講義、懇親会や学内ツアーなどを用意。「『学生に戻った気分』『子どもが通う大学が身近に感じられた』などと好評で、親自身の学びの場ともなっています」。「進路問題研修会」は、教職員による就職状況についての講話や進路相談、内定が決まった学生による体験発表などが行われ、参加者も熱心に聞き入っている。
50周年の意義として、父母教にかかわられた全ての方々に感謝をお伝えしたい。父母教はその名前の通り、父母と教職員が手を携えて学生を支援している。親だけでは十分な支援はできない。学長や教職員と協議しながら会を運営することに意義があると胸を張る。「大学はステークホルダーの意見を聞くとともに、親の視点から学生の情報を共有できる。親も、子どもからは聞けない大学の情報を得ることができる。まさに父母教ならではのwin-winの関係だと自負しています」。
小学校でもPTA活動が下火になるなか、親が大学にかかわり、交流できるのは貴重な機会であり、魅力でもあるという中井さんだが、苦しい時期もあった。数年前のコロナ禍では会員同士が直接交流することができなくなった。それでも、オンラインで行事を実施するなど工夫しながら困難を乗り越えた。「再び運営を軌道に乗せることができ、私たちの結束も一段と強くなりました」と感慨深げだ。「会員の皆さんも非常に協力的で、皆さんが行事に参加し、喜んでくださっている姿を見るのは、私たちの大きな力になっています」。
父母教設立50周年――その先を見据え、まずは60周年に向けて発展できる組織にしていきたいと展望を語る。「今後の継続的な運営に向けて、より参加しやすい組織形態にするにはどうしたらいいのか議論を重ねているところです」。節目となる2026年度は、50周年紙を発送する予定だ。ロゴマークもぜひチェックしてほしい。
