あやなりBP

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2021年8月掲載
飯尾 太一 さん

飯尾 太一 さん

(文教大学付属小学校/2005年卒業)

児童とは人間対人間の関係である

 「年齢が若い男の先生は、どこへ行っても人気があるものですよ」
 そう謙遜するが、休み時間でも教室で、廊下で、児童に囲まれている姿が印象的だ。飯尾太一さんは文教大学付属小学校の卒業生。青山学院大学教育学部を卒業後、先生として母校へ帰ってきた。年齢が若く、子どもたちにとっては「お兄さん」に近い存在と言えるのかもしれない。 「それが課題でもある」と自身で分析するが、児童との垣根が低いこの距離感は失いたくないと言う。先生という立場ではあっても、いつまでも児童と同じ目線で物事を捉えることのできるセンスを持った先生でありたいと考えている。
 「子どもたちを見守り、寄り添う。そのアプローチの仕方は先生によって違いますが、私は子どもたちにとって話をしやすい先生、声をかけやすい先生でいたいと思っています。結局、児童と教師とは人間対人間の関係、子どもに学ぶことの多い毎日です」

児童全員が教室に揃う、かけがえのない日常を大切に

 2021年現在、受け持つのは5年生27人のクラス。昨年は感染症による休校で、教室に一人で座ってオンラインで授業を行った。
 「いつも子どもたちの声が響いている教室に、たった一人ですよ。当たり前だと思っていた日常が、かけがえのないものだったと実感しました」
 未曾有のコロナ禍を経て2年、2023年の春には全員が健康で笑顔で、誰一人かけることなく卒業式を迎えることができるように。それが現在の切なる願いだ。そして、この学校生活を通して「やり抜く力」を身につけ、自分の人生を切り拓いていってほしいと語る。

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    • 飯尾 太一 さん
    • いいお たいち
    • 文教大学付属小学校教諭
      文教大学付属小学校 2005年卒業
  • 飯尾 太一 さん