あやなりBP

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2021年8月掲載
池野 慎太郎 さん

池野 慎太郎 さん

(文教大学付属高等学校/2006年卒業)

叱られることから気づきが生まれた

 矢沢あいの漫画『NANA』が流行った時代。『NANA』の主人公同様、池野慎太郎さんはパンク・ロックが好きで、ファッションに敏感な高校生だった。卒業アルバムをめくると、現在のイメージとは少し違う、長髪でやや斜めに構えた雰囲気の池野さんの写真を見つけることができる。3年6組内田(現姓・井口)陽子先生のクラス、先生にはよく怒られた。
 「言うことを聞かない生徒だったので(笑)。先生は怒るとものすごく怖いんですよ。怒るってエネルギーがいること。叱ってもらえてありがたいことだったな、と思います」
 一方的な言い方ではなく、自分の頭で考え、気づきを促してくれる。そんな叱り方で、叱られながらも自分の意見や考えていることをよく話した。そうした関わりを通じて、友達とは違うコミュニケーションのあり方も学んだと言う。

人の意見も聞きその中でベストを尽くす

 カメラマンとしてファッション業界に携わりたい。高校卒業後は写真専門学校へ進み、多くの女性誌を発行する出版社のスタジオカメラマンなどを経て独立。上下関係の厳しい業界で揉まれる中で、気持ち良く仕事をするためには何が必要か、自分はどんなスタイルの表現でいくのか掴んでいった。
 「仕事では自分の我を通すのではなく、いろいろな人の意見を聞いて撮影します。その中で自分が持っているベストの力を出し切る。まずはクライアントが喜んでくださることが、自分の喜びの基準でもありますね」
 独立後の2018年、池野さんは元プロレスラーでタレントの長州力氏の長女と結婚。長州氏のマネージャーという顔も持ちながら、本業のカメラマンの仕事にも奔走する。「これからはポスターやwebサイトなど、写真を含めたトータルな仕事を請け負い、自分はディレクション的な立場で仕事をしていきたい」と語る。

    • profile
    • 池野 慎太郎 さん
    • いけの しんたろう
    • カメラマン。長州力マネージャー。
      文教大学付属高等学校 2006年卒業
  • 池野 慎太郎 さん