あやなりBP

あやなりBP
2020年8月掲載
芳賀 幸広 さん

芳賀 幸広 さん

(文教大学教育学部初等教育課程社会専修/1982年卒業)

社会人を経て文教大学教育学部へ入学

 足立区立桜花小学校で校長を務める芳賀幸広先生の経歴は、少し変わっている。工業高校を卒業すると電力会社に就職し、1年間の勤務ののち文教大学教育学部へ進んだ。仕事で小学校へ行く機会があり、「おじちゃん、遊ぼ!」と寄って来る子どもたちに魅了され、教員になったというのだ。小学校の先生になりたいので会社を辞めたいと上司に相談すると、「“師範学校”へ行くのならいいだろう」と言われたことが忘れられない。昭和50年代のことである。
 「文教大学は共学になって間がなくて、私は男子の二期生でした。子ども向けの劇を作って公演する児童文化研究会に入り施設を回っていましたが、子どもたちが楽しみに待っていてくれるのがとてもうれしかったことを覚えています」
 卒業してからもクラブの後輩の面倒を見に、2、3年は越谷キャンパスへ通った。通ううちにキャンパスは広がっていき、その発展をすごいなあと見ていた。

子どもと楽しく過ごしてお給料がもらえる仕事

 その母校の新キャンパス、「東京あだちキャンパス」が桜花小学校のある花畑地区に開設される。「うれしい」の一言、と手放しで喜ぶのは、大学、そして大学生という存在が子どもたちにどんな影響を与えるか、その期待からである。大学の空気、大学生の学ぶ姿を見て、子どもたちには自分の将来に思いを巡らしてほしい。将来の夢や目標を見つけ、学ぶことを積極的に捉えてほしいと言う。
 先生は楽しい仕事。「子どもたちと楽しく過ごしてお給料をいただける」と言って憚らない。教員生活は35年になるが、気持ちは「小学校の先生になりたい」と上司に話した当時のままだ。

    • profile
    • 芳賀 幸広 さん
    • はが ゆきひろ
    • 足立区立桜花小学校校長
      文教大学教育学部初等教育課程社会専修 1982年卒業
  • 芳賀 幸広 さん