あやなりBP

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2018年7月掲載
須賀 達郎 さん

須賀 達郎 さん

(文教大学情報学部情報システム学科/2011年卒業)

入学と同時に漫画家を夢見て

 「緑が多くて居心地がよいんですよね。このキャンパス大好きなんですよ」。文教大学キャリア支援課のキャリアサポーターとして、年に数度は湘南キャンパスを訪れる漫画家の須賀達郎さん。社会で活躍するOBとして後輩たちに、「大学時代は他人と少し違うことをした方がよい」と自身の体験談を語る。
 高校球児だった生活から一転。絵を描くのが好きだった青年は大学入学とともに漫画を描き始め、いつか自分の本を出したいと夢見るようになる。しかし漫画を描いていることは周囲に漏らさず、授業は休まず出席する優等生。4年生に進むと就職活動を行い、企業から内定ももらった。
 「内定をもらってもテンションあがらなくて(笑)。サラリーマンが向いていないことはわかっていたのですが。幸い投稿していた作品が少年漫画雑誌の編集者の目にとまり、結果が出てきましたので漫画家の道へ進みました」

取材を通じて説得力のある作品を

 女子野球部を描いた『マックミラン高校女子硬式野球部』、プロ野球選手を支える妻が主人公の『帷子しずくはリードしたい!』。須賀さんの漫画には、かわいいのに少し普通ではない主人公たちが登場する。デビュー以来一貫して描きたいのは「かわいいもの」だと言う。
 「例えば非の打ち所がない美人なのに、どこか抜けている。そういうギャップのある“かわいさ”を描くのが好きですね。ひと口にかわいいと言っても千差万別、いろいろなかわいさをこの目で見つけ出して描きたいと思っています」
 連載を抱えて睡眠3時間という生活から、現在は次の連載へ向けて取材を進める日々。これまでは自身の野球経験に裏打ちされた作品が多かったが、次回作は新しい題材を取り上げた漫画となる予定だ。