あやなりBP

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2022年7月掲載
大塚 佑実子 さん

大塚 佑実子 さん

(文教大学付属高等学校 /3年)

「書道」の楽しみを広げた高校生活

 数々の書道大会で輝かしい実績を残す大塚佑実子さん。幼稚園から書道教室に通い、教室の基準では「師範」の一つ前の「特待生」にあたる腕前をもつ。文教大学付属高等学校に入学後、書道部に入り、高校2年生時は部長を務めた。個人として書道教室は続けていたが、さらに書道部への入部を決めたのは「書道パフォーマンスをやってみたかったから」。
 「書道パフォーマンス」とは、一人で紙と対峙して作品を書き上げるのではなく、チームで音楽にあわせて体を動かしながら巨大な紙に一つの作品をつくりあげていく、そのパフォーマンスを含めて見る人に楽しんでもらうものだ。文教大学付属中学校・高等学校の書道部では、商業施設のイベントなどでも披露していたが、大塚さんが入部した時期はあいにくのコロナ禍で、学内での発表のみとなった。それでも部員全員で、どんなイメージのパフォーマンスにするかというところから話し合い、紙や文字の色を決め、題字のアイデアを出し合い、練習を繰り返して作品を作り込んだ。新入生歓迎会や文化祭など、披露する場にあわせたパフォーマンスで、観客を魅了した。「部活動では、書道パフォーマンスや書道教室からは出品できない大会に挑戦することができました」

部長、文化祭実行委員で駆け抜けた高校2年生

 部長としての経験からも得られたものがあった。「コロナ禍での入学だったので、春〜夏は部活動がなく、入部できたのは1年生の9月でした」。対面での活動が制限され、オンラインで部員をつないで一斉に練習をしたり、ミーティングをしたりという活動が続き、他の部員との距離感をつかむことが難しかった。そこで後輩との共通の話題を探して話しかけたり、部の運営でわからないことは素直に質問したりなど、積極的に部員と関わり合うことで、部をまとめることができたという。
 高校2年生では、文化祭の実行委員も務めた。「高校入学前に見学にきたとき、文化祭の雰囲気がとてもよかった」と楽しみにしていた文化祭だったが、やはりコロナ禍の影響を受け、生徒と保護者のみでの開催となった。前年はオンライン開催だったためコロナ禍での対面開催は初。感染症対策を徹底した文化祭をどのようにつくりあげればよいのか、検討や調整を重ねた。「生徒のみんなが、いつもとは違った表情で楽しんでくれて、本当によかったです」

「書道」はこれからも人生の側に

 高校3年生となり、薬剤師になる夢をかなえるため、受験勉強に集中している大塚さん。「今は書道教室もお休みしていますが、大学に入ったら再開して、最高段位の『師範』を目指します」。書道教室ではこれからも自身の技術や表現を磨き、さまざまな大会への出品を続けていきたいという。そして大学では「サークルに入ってまた書道パフォーマンスをやってみたいです」

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    • 大塚 佑実子 さん
    • おおつか ゆみこ
    • 文教大学付属高等学校3年
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