あやなりBP

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2022年7月掲載
伊東 慶人 さん

伊東 慶人 さん

(文教大学付属小学校/4年)

幼稚園からはじめたそろばんで日本一に

 伊東さんは、全国珠算競技大会「そろばんクリスマスカップ2021」英語読上算競技小学3・4年生の部で日本一になった。伊東さんがそろばんをはじめたのは幼稚園の年長時。母親に勧められてそろばん教室に通うようになったが、「最初は嫌だった」と明かす。「少しでもうまくなったらやめようと思っていましたが、正解すると先生がほめてくれてどんどん楽しくなりました」。
 「そろばんクリスマスカップ2021」は読上暗算・読上算・英語読上算・フラッシュ暗算のすべてを競う。「絶対優勝するという強い気持ちを持っていたので、最後まで集中できました」。伊東さんが優勝した英語読上算とは文字通り英語で行う読上算で、機関銃のように英語で数字が読み上げられる。初めてこの競技を見る人はその迫力に圧倒されるだろう。だが、伊東さんに気負いはない。「英語の数字は得意ですが、英会話はできません」と笑う。

運では勝てない。6時間の猛練習が自信に

 伊東さんがもっとも得意とするのはフラッシュ暗算だ。練習時の力が発揮できていれば優勝できるはずだったと悔しがるが、英語読上算では実力を発揮することができた。「運では勝てません。練習をどれだけやってきたかが結果につながります」。週2回は午後3時から9時過ぎまで猛練習したという自信に裏付けられた言葉だ。練習の原動力となっているのは、自分より力が上の人に勝つこと。もっと上のレベルに挑戦して優勝したいと、向上心はとどまるところを知らない。
 島野歩校長先生は、「毎週のように獲得したトロフィーや賞状を披露しに来てくれています」と目を細める。2021年度には小学生では初の「学校法人文教大学学園スポーツ・学術優秀功績者」に選ばれ、「表彰されるとは思いませんでしたが、ここまでがんばってきてよかったと達成感でいっぱいです」と喜びを表す。暗算検定試験では10段に昇段。2022年5月には、子どもから大人までを対象とした珠算界の「BEST100」にも選ばれた。「これからもそろばんを続けて、人の役に立つ仕事をしたい」。間違いなくこれからの日本の珠算界を引っ張っていく人材になるだろう。

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