あやなりBP

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2022年7月掲載
小桜 舞子 さん

小桜 舞子 さん

(文教大学女子短期大学部家政科/1999年卒業)

演歌歌手になることを信じてくれた先生方

 女子短期大学部を卒業後、すぐに演歌歌手デビューを果たした小桜さん。デビュー曲の『恋する城下町』は、NHK秋田放送局70周年記念曲として各所で流れ、秋田県で大ヒットとなった。それ以来ずっと、大好きな歌を歌うことを生業にして、テレビやラジオをはじめとする数々の舞台に立ち続けている。
 大学時代は、歌手になりたいと思っていたものの、ボランティアで地元の老人ホームなどで歌うくらい。まだ先行きに見通しはたっていなかった。
 「何かの折りに、歌手になろうと思っていると先生に話したんでしょう。進路指導の時には『あなたはもう進路が決まっているから大丈夫よね』と言われて、『いえいえ、まだ決まったわけじゃないです』というやり取りをしたことを覚えています。先生方がまったく先生然としておらず偉ぶっていなくて、とても近しい存在でした。先生と学生という間柄でしたけれど学校生活を共にした仲間のような感じですね。歌手になることを応援してもらいました」

「大変さ」も気の持ちよう、人を思いやる気持ちを学んだ学生時代

 大学の授業は、高校時代までの網羅型の学びではなく、パソコンの情報処理の授業や現代社会とメディアを学ぶ授業など、専門的な内容に踏み込んだ授業が多くて楽しかったと言う。その中で「大学時代の一番の思い出は?」と問われれば、真っ先に思い浮かぶのは、聳塔祭実行委員を務めたことだ。
 「実行委員はとても忙しくて、校舎の中で倒れてしまうこともあったくらい大変でした。でも夏に八ヶ岳にあった寮に泊まって準備に明け暮れた時は、先輩方とも仲良くなってサークルの合宿をしているかのようで楽しかったです。それに歌手という表舞台に立つことを目指していた私にとって、裏方の大変さを知れたことは、その後スタッフの気持ちや立場を理解するうえでかけがえのない経験になりました」
 人を思いやる気持ちは、今もいろいろな場面で発揮されている。ある舞台で、音響装置が突然壊れた時には、壇上から降りて楽屋で待つこともできたのに、30分間マイクもない中でお客さまに向けて話し続けた。
 「楽しい場にしようと準備してきたのがわかっていたので、これを嫌な思い出にしたくないという一心でした。トラブルも気持ちの持ちようで、後で笑うことができればそれでいい。こうした周囲を思いやる気持ちも大学で学んだように思います」
 小桜さんの目標は、心に温もりを残す歌い手になること。その思いを胸に、日々精進し、歌を人々に届け続けている。

CHECK!

  • ■コンサート情報
    「小桜舞子コンサート」
    日程:2022年10月15日(土)
    会場:湘南台文化センター市民シアター(神奈川県藤沢市)

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