あやなりBP

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2020年7月掲載

グローバル化に対応し、英語が使える人材を育てるため、早い時期から英語教育を行おうとする英語教育改革が2020年度よりスタートしています。
そこで文教大学学園の各校での英語教育の取り組みを紹介していきます。
(全5回の第3回)この記事の特集一覧はこちら

文教大学付属中学校・高等学校

文教大学付属中学校・高等学校

中高6年間の英語教育を通じて思考力、判断力、表現力を養う

 英語教育を「英語を使って教育すること」と捉え、中学校では、学習した英語を用いて自己表現できること、高等学校では、根拠を提示しながら論理的に自身の考えを聞き手に伝えられるようになることを大切にしています。教科書で学んだことを自分ごとに置き換えて英語で意見を表現したり、自身が書いた英語を聞き手に伝わるようにスライドにまとめたり、「オンライン英会話」を取り入れたりと、英語を道具として使えるようになることを目標に様々な工夫を取り入れています。
 また、海外語学研修としては、オーストラリア短期・中長期留学やセブ島語学研修を行っています。また、高校2年次には、修学旅行で台湾を訪れています。台湾の大学への留学も行っており、そのための進路指導や中国語講座も積極的に行っています。

英語で自己表現する経験を大切にする

 スピーチコンテストは毎年2月に開催しており、中学3年生・高校1年生・高校2年生のクラスの代表が学年ごとに設定されたテーマに沿って発表します。各学年の成果発表の場となるだけでなく、下級生が上級生の発表を見る機会を設けることで、生徒の学習意欲の向上につなげることを狙いとしています。
 高校3年生では選択科目の授業の中で、英語プレゼンテーションに挑戦します。プレゼンテーションでは、「発表を通して聞き手の考えと行動を変えること」を目標とし、根拠となるデータを集めたり、スライドを作成したり、聞き手を意識しながら入念な準備を行います。
 中学1年生では暗記した英語を漏れなく発表することに精一杯だった生徒たちが、高校3年生のプレゼンテーションでは、聞いている人に伝わるように構成を組み立て、自分の言葉で表現できるように成長していきます。

豊嶋正貴先生(文教大学付属中学校・高等学校 教諭/英語科主任)に聞きました

  • 生徒には英語の授業を通して、広い世界や自身の未来に対して、特に「心を磨いてほしい」と考えています。例えば、英語でどんなにいい表現を学んだとしても、その言葉をかけてあげる相手も、自分にその言葉をかけてくれる相手もいなければ、言葉を学ぶ意味はありません。世界の人と言葉を使いあえる関係を築きあげるには、心を磨くことが最も大切なことです。相手の目を見て話したり、相槌を打ったり、相手の発言に対して、興味関心を示したり、英語に限らず、コミュニケーションの際に大切なことも身につけて欲しいと思っています。
【この特集の記事】
付属校の英語教育(全5回)